令和7年度けやき会において阪本尚文准教授が講演

2025年10月23日 [カテゴリー:学術講演会]

令和7年10月17日(金)、福島大学事務局棟4階大会議室において、令和7年度けやき会(福島大学教職員OB会)が開催されました。行政政策学類からは、令和6年度学長学術研究奨励賞を受けた阪本尚文准教授が、「福島大学の〈1968〉」と題して講演を行いました。

講演では、1960年代後半に本学で展開された大学闘争をテーマに取り上げました。1966年に学長に就任した海後勝雄氏は、学舎統合や理系学部などの新設を強引に進めようとしましたが、期末手当の「差別的支給」を直接的な契機として、教職員組合・評議会・教授会・学生自治会との対立を深め、1968年秋に辞任に至りました。福島大学におけるこの闘争は、教職員が学生と連携して学長の退陣を求め、さらに学生・職員も参加する「学長選考規程」を制定するに至ったという、全国的にも極めて異例の展開を遂げたことで知られています。

阪本准教授は、闘争の(1)背景、(2)展開、(3)可能性、(4)限界について、関係者への聞き取りや当時のビラ、組合資料、評議会資料などをもとに解説しました。また、闘争の思想史的意義として、退陣を求めた教職員組合側が、当時の「学問の自由」論の水準に照らしても特筆すべき、本格的な大学自治論を展開した点を指摘しました。

令和7年度けやき会の詳細については、こちらをご覧ください。

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