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学類長あいさつ

今西 一男
IMANISHI Kazuo
福島大学行政政策学類は1987年10月に行政社会学部として創設され、翌1988年4月から学生受け入れを開始して以降、2004年4月に現在の名称となる全学再編を経て今日に至る、40年近い歴史を刻んできました。その間に学部・学類を通じて8,500名を超える卒業生を輩出、人材育成に定評がある公共部門に限らず、民間企業、各種団体等で有為な人材が活躍しております。
また、学部・学類を基礎とした大学院地域政策科学研究科(1993年4月設置)、大学院改革を経て2023年4月から学生受け入れを開始した後継の大学院地域デザイン科学研究科地域政策科学専攻においては、のべ350名を超える修士号を授与してきました。大学4年の課程を終えた直後の一般の学生に加え、現役の社会人、学び直しを目的とした世代など、幅の広い研鑽の場を提供して参りました。
こうした学類、大学院の一貫した姿勢は、「地域に学び、地域に貢献し、地域と共に歩む」というものです。学部が創設された1980年代後半以降、地域を念頭に置いた学部・学科が全国につくられてきましたが、私たちはその先駆であると同時に、今や老舗であると自負しております。
しかし、この40年ほどの間には、身近な地域を含めた社会全体が、大きな変貌を遂げてきたことも確かです。不安定な国際情勢、地球温暖化など深刻な自然環境の変化、度重なる災害、疫病。身の回りに転じてみても、とりわけ人口減少は顕著で、様々な場面で担い手を始めとする資源の不足や、成長を前提としてきた社会のしくみ自体の疲労を目の当たりにしています。
こうした困難な時代だからこそ、揺るがず、当初からの姿勢を大切にする学類、大学院でありたいと思います。そして、姿勢を堅持しつつも、常に新しい視点を持って地域と関わり続けていきたい。そう願ってやみません。一つ人口減少社会の先を見据えても、決して暗い先行きばかりではなく、個々を大切にすることができる社会を展望できそうです。近年の多様性を尊重しようとする傾向は、その表れの一つでしょう。このように、私たちの取り扱う課題は刻々と変化しているのですから。
これからも地域の現場に足を運んで学ぶとともに、法学、政治行政、社会計画、地域文化、比較文化、社会学という多様な分野の知見を活かした、私ども学類、大学院の学びを実現していきたいと思います。多くのみなさまとともに歩むことを、心より楽しみにしております。